
rednote(小紅書)ってよく聞くけど、結局どんなSNSなの?
そんな疑問を持つ日本企業のマーケティング担当者が増えています。
この記事では、小紅書の基本的な仕組みから、日本企業が注目すべき理由まで、わかりやすく解説します。
背景・市場動向
中国SNS市場の成長とZ世代の存在感
近年、中国におけるSNSの利用者数は10億人を超え、特にZ世代(1995年以降生まれ)の影響力が拡大しています。
彼らは「広告よりもリアルな体験談」を信頼し、購買行動の多くをSNS検索に依存しています。
rednote(小紅書)とは?
rednoteの基本情報
rednote(小紅書)は、中国国内で約3億人が利用する、今注目の生活共有型SNSです。ユーザーは主に日常の体験やライフスタイルに関する投稿を行い、商品レビューや旅行記、グルメ情報など、多様なジャンルのコンテンツが日々発信されています。
その特徴的なUI/UXは、日本でいうInstagramとPinterestを掛け合わせたようなビジュアル中心のデザインで、直感的に情報を得られる点が高く評価されています。
投稿形式は、写真に加えてテキストとタグを組み合わせるスタイルが主流となっており、ユーザー同士の共感や発見を促進します。
さらに、rednoteでは投稿からECサイトや実店舗、観光地などへのスムーズな導線設計が可能です。ユーザーの興味関心を自然な形で購買や訪問へとつなげられるため、SNSとしての活用に加え、マーケティングやプロモーションの場としても非常に高いポテンシャルを持っています。
中国国内で約3億人が利用する生活共有型SNS
日本でいうInstagramとPinterestを掛け合わせたようなUI/UX
投稿には写真+テキスト+タグが主流
ECサイトや店舗、観光地への「導線設計」が可能
特徴的な機能
機能
ユーザーが実際に使用した商品のレビューを投稿でき、他のユーザーがその体験談を参考にして購入を検討できます。信頼性の高い口コミが購買行動に直結する仕組みです。
写真や動画を中心とした投稿が主流で、特にファッション、美容、ライフスタイル関連のコンテンツが多く、視覚的に訴求力のあるプロモーションが可能です。
共通の関心を持つユーザー同士が集まることで、情報交換や交流が活発に行われています。興味関心ベースでの繋がりが、ユーザーのロイヤリティを高めます。
アプリ内で商品をそのまま購入できる機能を備えており、レビューから購入までがスムーズに完結します。マーケティングと販売を一体化できる点が大きな特徴です。
インフルエンサーや企業がリアルタイムで情報を発信できる機能。ユーザーと直接コミュニケーションを取りながら、ブランドの魅力を伝えることが可能です。
ライブ配信中に商品を紹介し、その場で購入へと誘導できる販売手法。臨場感のあるプレゼンテーションにより、衝動買いを促す効果も期待できます。
UGC重視
実体験・レビュー型コンテンツが信頼される傾向にあります。
検索性の高さ
SNSでありながら“検索エンジン”的に使われています。
日本企業が注目すべき理由
なぜ、rednoteが中国市場向けに有効なのか?
rednote(小紅書)は、中国本土に住むユーザーへ直接アプローチできる数少ないSNSプラットフォームの一つとして、今や企業のインバウンド施策や越境マーケティングに欠かせない存在となっています。
InstagramやFacebookといった欧米系SNSが中国国内では制限されている中、rednoteを活用することで、それらのサービスではリーチできない現地ユーザーに対し、効果的に情報発信を行うことが可能です。
特に、rednoteは訪日前の中国人観光客にとって、旅行計画や買い物リストを作成する際の重要な情報収集源となっており、投稿コンテンツが実際の行動に直結しやすいという特徴があります。
さらに、日本製品や観光地、飲食店といったジャンルは、rednoteユーザーの関心が高く、いわゆる「刺さりやすい」カテゴリーとして知られており、日本企業にとっては自社の魅力をダイレクトに伝えやすい環境が整っています。
インスタやFacebookでは届かない中国本土に訴求できる
訪日前の中国人観光客の「情報収集源」になっている
日本製品・観光・飲食などが「刺さりやすい」カテゴリーである
導入時のポイント・注意点
文化的背景を理解する
rednote(小紅書)をマーケティングに活用する際には、単に日本のPR手法をそのまま持ち込むのではなく、中国独自の文化的背景やSNS慣習をしっかりと理解することが重要です。
特に、KOL(Key Opinion Leader)やKOC(Key Opinion Consumer)と呼ばれる現地インフルエンサーとの関係構築においては、日本で一般的なタイアップや広告案件とは大きく異なるアプローチが求められます。
中国では「共感」や「リアルな体験」がより重視される傾向があり、信頼を得るためには「誠実なトーンで書かれた投稿」と「現地の言葉や“空気感”に寄り添った表現」が欠かせません。
rednote上での成功は、テクニカルな運用だけでなく、文化的な理解と配慮の積み重ねによって築かれると言えるでしょう。
KOL/KOC(インフルエンサー)との関係性は「日本的なPR」と大きく異なる
信頼されるには“誠実な投稿”+“現地の言葉と空気感”が重要
アカウント開設・運用
rednote(小紅書)では、個人・法人どちらの立場でもアカウントの開設が可能ですが、企業として本格的に情報発信やプロモーションを行う場合は、公式な法人認証を取得することで信頼性が高まり、投稿の露出や機能面でも優位に立つことができます。
運用においては、ただアカウントを開設するだけでは成果にはつながりません。
rednoteならではのアルゴリズムやユーザー行動を踏まえた「投稿頻度の最適化」や「コンテンツ内容の設計」、そして「ハッシュタグの戦略的な活用」が欠かせません。
継続的かつ計画的な運用により、フォロワーとの関係構築と自然な拡散を促すことが可能になります。
個人・法人どちらでも開設可能だが、法人認証は有利
投稿頻度・内容設計・ハッシュタグ最適化が必要
まとめ
rednote(小紅書)は、単なるSNSではなく「中国Z世代の検索窓口」として圧倒的な影響力を持っています。
もし、貴社が中国市場向けに販路拡大・プロモーションを検討しているなら、rednoteは最も注目すべきチャネルの一つです。