「会社でインスタを始めたけど全然リーチが伸びない…」「アカウントの改善点がわからない」「どんな運用方法があるのか知らない…」など、企業のInstagramが浸透してきている中、担当者になったものの上手くいかない方・どうしていいかわからない、などのお悩みが絶えません。前回の記事では、ビジネスツールとしてInstagramの基本の運用方法を抑えましたが、今回はさらにビジネスで結果を出すためのInstagramの戦略と土台作りについて解説していきます!
まずはInstagramの特徴を理解せよ!
まずInstagramの土台を固める前に、Instagramの特徴について把握しておく必要があります。どんなメディアなのかを把握することで、どんな商材が適しているのか・どんなアピールの仕方や魅せ方をするべきなのかが分かるようになります。
他のプラットフォームの違いやユーザー層の特徴は?
引用:https://find-model.jp/insta-lab/sns-users/
Instagramは日本のプラットフォームの中で、30代女性のユーザーが最も多く、ユーザーの中で女性が6割程度を占めており、他のプラットフォームに比べると視覚情報を訴求しやすく、ファッションや美容などオシャレや流行をキャッチするためのメディアとして最適です!
Instagramのユーザーニーズは?
引用:https://www.trenders.co.jp/news/1772/
Instagramのユーザーニーズの傾向として、
- フォローしている人の近況を見たい
- トレンドをキャッチしたい
- 交流・創作
- ニュースや面白いものを探す
- 購入時には信頼している人のオススメ商品を買う
このような点が挙げられます。これらを踏まえて、ユーザーは何を求めてInstagramを見ているのかをきちんと把握しておくことが運用時の肝になります。投稿内容を決める際に、どんな投稿が好ましいかを判断する基準として使うことができます。
ユーザーのアルゴリズムを理解する
引用:https://mas.ai/knowhow/tips-aikra-220228
ユーザーに商品やサービスを購入してもらうためには、まずは知ってもらう必要がありますよね。この“ユーザーに知ってもらうこと”を「知名集合」と呼び、その“特徴を評価してもらう段階”の「処理集合」に入った上で、“購入に踏み切るタイミングで思い出してもらう”ための「想起集合」に入ることが前提となります。
ユーザーは自身の想起集合の中に入っている商品やサービスの中から、ご自身の好みや欲しい度合い、商品の特徴などや都度条件によって購入するものをランダムに選びます。その際に、想起集合の中で最初のポジションを獲得する、つまり第1位に選択されることで、その商品やサービスが一番先に思い浮かぶ⇨購入へと繋がる可能性が高いといわれています。
これが、上図の「AIKRA」というユーザーの行動購買モデルです。Instagramのユーザー行動モデルをAIKRAに当てはめて考えたものが下図になります。
引用:https://webtan.impress.co.jp/e/2022/04/20/42590
上記のように、認識(投稿)⇨興味(詳細確認)⇨保存・反応(いいね)⇨理由付け(フォロー)⇨購入の流れを汲んでおり、例えばその場で購入に至らなかった場合でも、保存やフォローをしておいてもらえば、いずれユーザーの必要なタイミングでその時に適した良い商品があれば買う、という購入のチャンスを作ることもできます。
Instagramの運用戦略を設計
①明確なコンセプト・ブランディング設計
こちらは前回の記事でも解説したように、どんなアカウントなのかというのが一目見てわかるような明確なコンセプトの設定が重要です。コンセプトがブレやすいアカウントは、ユーザーの求めているものと異なっていると徐々に判断されやすく、ユーザーが逸脱率が上がります。そうならないために、下記の3つを押さえてコンセプトを決めましょう。
- 商品やサービスを販売したいターゲット・年代・ライフスタイル明確にする
- ターゲットユーザーの求めるものは実際にどんなものかを具体的にする
- ターゲットユーザーに伝えたい・届けたいことを考える
この3点を具体的に決めておき、これらを踏まえて「〇〇といえば、(自社or自社商品)!!」と連想してもらえるようような、自社の強みやアイデア出しをしていく必要があります。
例えば、「コーヒーといえばスターバックス!」「北海道の美味しい食べ物といえば、海鮮!」「日本で有名なファストファッションといえばUNIQLO・GU!」などのような形です。商品やサービスが世間に浸透するような投稿を作るためには、どんな強みを出してInstagramでアピールしていくか、しっかりと考えておく必要があります。
②機能的価値と感情的価値を明確にしておく
次に、ユーザーがInstagramで自社アカウントの投稿を見て「よかった!」と満足してもらえるものとは何かを考えてみましょう。ただ単純に商品の細かい部分を説明だけでは、ユーザーの満足を生み出しづらいです。
そこで、「機能的価値」と「感情的価値」をユーザーに何を伝えて、どんなことを感じてもらえるようにするかを考える必要があります。
引用:https://dekiru.net/article/13922/
- 機能的価値:商品やサービスに感じられる便利さ・機能性・利便性などの「伝えたい情報」
- 感情的価値:ユーザーに商品やサービスを好きになってもらうために写真で「引き出したい感情」
上記の図は個人経営の喫茶店をイメージしたものです。まずは「〇〇といえば?」の部分で商品やサービスのアピールしたい部分を明確にし、さらに「〇〇をして楽しんでもらう」という機能的価値を与え、さらに感情的価値として「軽やかな気持ちになり、リフレッシュ」してもらえるように、ユーザーに起こる感情を具体的に想定して、写真イメージを準備します。そうすることによって、投稿写真がその価値を伝えられるのかが判断できるようになります。
③分かりやすいプロフィール設定
どんなアカウントが一見して分かりやすいプロフィールを書くことで、共感性を生み、ユーザーにフォローをしてもらいやすくなります。
例えば、上図の伊勢丹(@isetan_shinjuku)様のアカウントの場合は、プロフィール写真がデパートのロゴになっている、どんなアカウントなのか・どんな商品を扱っているのか・営業時間を表記、オンラインストアのURLが設置されています。ユーザーの欲しい情報を、プロフィールを見て一瞬でわかるように設定されていることが大切です。
④ユーザーの動線を意識した投稿を考える
引用:https://www.sharecoto.co.jp/instagramlab/kpi-ig
先ほどユーザーの行動について触れましたが、上図のようにユーザー動線のステップを踏んで行動を起こしてもらえるような投稿を作る必要があります。第一段階として、まずは「きっかけ」のフェーズで「発見タブ」「ハッシュタグ検索」「フォロワーの投稿」により自社アカウントを認知してもらえるような投稿を意識しましょう。(どんな投稿方法がオススメかなど、詳しくは今後の記事でご紹介していきます。)
昨今、Instagramでは「発見タブ」の検索がメジャーとなり、ビジネス運用において重要視されています。検索エンジン同様に、商品・サービス・店舗・場所などの検索に用いられることが増えており、発見タブに掲載されれば、多数のユーザーリーチを獲得できるチャンスとなります。
⑤フォローしてもらうきっかけ(施策)作り
引用:https://smmlab.jp/article/research-data-about-instagram-users/
企業アカウントをフォローするきっかけとして、「キャンペーンやセール情報を獲得するため」という意見が大半を占めています。投稿や発見タブ以外からもフォロワー増加を促進させるために、あらかじめスタートキャンペーンとして「フォロー&いいねキャンペーン」などの企画を立てておくのがオススメです。
引用:https://pickles.tv/works/hiratsukagood/
例えば、平塚市のフォトキャンペーンのように「#hiratsukagood」というキャンペーン指定のハッシュタグをつけ、平塚の風景や思い出の写真を投稿することでキャンペーンに参加できるものです。当選すると平塚市の広告プロモーションに採用されるという報酬があり、ユーザーから多くの注目を集め、フォローを大幅に伸ばしました。
⑥ユーザーフォローを維持し続けるための施策を考えておく
引用:https://smmlab.jp/article/research-data-about-instagram-users/
企業アカウントをフォローしている目的として、お得な情報・新商品情報・好きな商品の情報を取得するためと答えるユーザーが多く、Instagramにおいて企業アカウントが持続的に規模拡大するためには、ユーザーの求める情報を定期的に提供し続ける必要があります。そのため、運用する際にはフォロー維持のための施策を予め考えておきましょう!
また、商品購入(EC)や店舗来店などのきっかけとして、キャンペーン・クーポン・セール情報などのお得な情報に後押しされていることが多いというデータが出ています。通常投稿や広告のみではなく、キャンペーンを混ぜながらユーザーの消費行動を促すような施策を計画しましょう。
クーポンキャンペーンの一例(引用:https://www.rakuten.ne.jp/gold/ra-beans/feature/sns/insta.html)
まとめ
- Instagramの特徴を理解しておく
- Instagramのユーザーニーズ、動線のアルゴリズムを把握しておく
- コンセプト、ブランディングを明確に設定する
- 機能的価値・感情的価値を明らかにする
- 分かりやすいプロフィールとは何かを考えて、設定する
- ユーザーの動線を意識した投稿をまずは大まかに考える
- フォローしてもらうきっかけ(施策)作りをする
- ユーザーのフォローを維持し続けるための施策を考えておく
Instagramを企業アカウントとして使用する場合には、ただなんとなく流れで運用していくのではなく、戦略立てが欠かせません。フォローされたとしても一時的であれば意味がなくなってしまいます。バズ投稿を生むところに焦点が行きがちですが、より多くの方に見てもらえるように、まずは「フォローしてもらうこと・フォローしたユーザーを離さない」ための戦略を練っておきましょう!
次回は、Instagramのあらゆる投稿方法を順番にご紹介していきますので、お楽しみに!
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