
なんで反応が悪いのかな…?他のブランドはうまくいってるのに…
rednote(小紅書)を活用して中国市場で成果を上げる日本企業が増えています。
しかしその一方で、「同じように運用しているはずなのに、なぜ自社だけ成果が出ないのか…」と悩むケースも少なくありません。
せっかく魅力的な商品があっても、「広告感が強すぎて共感を得られない」「現地ユーザーに届いていない」といった失敗に繋がることも。
今回は、日本ブランドがrednoteを活用する際のポイントを解説していきます。
ご当地コスメブランド×KOC起用で売上アップ
肌に優しい成分を強みに持つ日本のご当地コスメブランドが、rednote(小紅書)を活用した例です。
越境ECは未経験でしたが、あえてフォロワー数の少ないKOC(Key Opinion Consumer)を10名起用し、商品の良さを「旅行先で偶然見つけた日本の低刺激スキンケア」という自然な形の投稿スタイルを採用。商品紹介ではなく体験ベースの語り口が共感を呼び、広告感を抑えつつ信頼を獲得しました。
さらに、投稿からrednote内のECショップへスムーズに誘導する導線も設計し、2週間で保存数は1,000件を突破、EC流入数は約3倍に増加しました。
中国語による口コミが自発的に拡散し、広告費を抑えながら認知と信頼を同時に獲得した好例となりました。
rednoteの施策例
- フォロワー数の多くないKOCを10名起用(口コミ感を重視)
- 「旅行先で偶然見つけた日本の低刺激スキンケア」として投稿
- 投稿からrednote公式アカウントのECショップへの導線を設計
活用のポイント
- 商材の強みを“体験ベース”で伝える
- 「旅先感」×「日本感」で現地の共感を得る
rednoteを活用する際の注意点
rednote(小紅書)を通じて中国市場にアプローチする際、日本国内と同じ手法では通用しないケースが多々あります。
特に以下の3点は、運用前に必ずチェックしておきたい重要ポイントです。
【注意点1】日本的な“売り方”がそのまま通じない
「高品質」「職人技」「こだわり」など、日本国内では好印象を持たれやすい表現でも、中国のZ世代には“遠く感じる”可能性があります。現地のトレンドワードや感覚に寄せることが、rednote運用では不可欠です。
また、専門性や実績といった「権威性」よりも、親しみやすさやユーザー自身が共感できる「自分ゴト感」が重視されます。
- 現地で流行っている言葉に寄せる
- 「権威性」よりも「親近感」「自分ゴト感」が重要
【注意点2】投稿の“見た目”も最適化が必要
rednoteのユーザーは、投稿のトーンやマナー、いわゆる“投稿の空気感”に非常に敏感です。日本風の投稿は、見た目だけでスルーされてしまうこともあります。
そのため、「見た目の最適化」も戦略の一部として取り入れる必要があります。
- ユーザートップページに溶け込むような統一感がある色調やデザインの投稿
- 縦長の画像(9:16など)を中心とした構成
- 読みやすさを意識した文字量や改行のバランス
【注意点3】社内と外注の役割分担を明確に
rednote運用の成功には、社内と外部パートナーの連携が欠かせません。どちらか一方だけに任せるのではなく、役割を明確に分担することで成果が安定します。この“両輪”がかみ合うことで、継続的な成果につながります。
- 社内:商品の専門知識の共有、ブランド方針の確認、ビジュアル素材の提供
- 外注:中国語での自然な表現、投稿スケジュール管理、現地トレンドの反映
まとめ
rednote(小紅書)は、今や日本ブランドにとって、ブランディングと販促を同時に実現できる貴重なプラットフォームです。
しかし、どれほど魅力的な商品であっても、「良いものを作れば売れる」という考え方だけでは成果に結びつきません。
大切なのは、現地ユーザーの価値観や文化に寄り添い、“伝わる形”で届けること。商品そのもの以上に「どう伝えるか」が成功の鍵となります。