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クリエイティブ講座 Vol.6「フォントの選びの基準となる3つの要素」

ハイクオリティな画像や動画クリエイティブをお届けするKenToのデザイナーチームがお届けする、デザイン基礎の極意をお届けするクリエイティブ講座コーナー。前回の「タイポグラフィについて」の記事では文字や文章の読みやすさ・配置の美しさを意識しながらデザインを作ることついてお話しましたが、ここでは文字や文章の読みやすさに重点を置いた考え方として「フォントの選びの基準となる3つの要素」について解説していきます!

 

フォント選びの基準となる3つの要素は?

文字のデザインは「見やすさ・読みやすさ・わかりやすさ」3つの要素が大事です。そして、この要素をそれぞれ「視認性・可読性・判読性」と言います。

この3つはさまざまなデザインのテクニックと合わせて使用することで、要素の効果を高めることができます。

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※ただし、視認性を高めると可読性が低くなってしまう場合や、逆に可読性を高めると視認性が低くなってしまう場合あります。そのため、どの要素を優先させてフォントを選ぶかを制作の目的や状況によって柔軟に調整しましょう。

 

要素の強調の仕方

・視認性をUPさせたい場合は「色・強弱」を意識

キャッチコピーやポスター、プレゼン用のスライド資料で使うタイトルのような文字は、「読んでもらう」より「見てもらう」ことの優先度が高くなります。

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この場合は、対比」を意識してウエイトを太く、サイズの大きいフォントを使うと視認性を上げることができます。さらに、背景とフォントの色の組み合わせを工夫することでより効果的に視認性を高められます。

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・可読性をUPさせたい場合は「情報のグループ化・色・余白・強弱・配置」を意識

本や新聞・雑誌、Webサイトで内容・詳細の文章を扱う場面では、「見てもらう」より「読んでもらう」ことの優先度が高くなります。

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この場合は、タイトルや見出しなどの視認性の高い文字に対して、文章はウエイトが細く、適切なフォントの余白(行送り・カーニングの余白)を使うと可読性を上げることができます。さらに、ここでも背景とフォントの色の組み合わせを工夫したり、以前ご紹介した接近」・「整列」・「反復」などを用いて、情報のグループ化・配置を整えシンプルに整理することでより効果的に可読性を高めていくことができます。

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・判読性をUPさせたい場合は「誤読しないフォント選び・強弱・ターゲットに合わせた文章」を意識する

使用したいフォントによって、O(英字のオー)と0(数字のゼロ)の違い、I(英字の大文字アイ)とl(英語の小文字エル)、「ば」の濁点や「ぱ」の半濁点などの判別が難しいものがあります。

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この場合は、UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)のように視認性と判読性に主に重点をおいて作られたフォントを使用したり、英字と数字のフォントの種類をあえて別のものにして区別しやすくする工夫で判読性を上げることができます。

※特別な理由がない場合は、文字として認識できる適切なウエイト・フォントサイズ(極端な強弱をつけない)に設定するのがお勧めです。

また、デザインの際の前提として、フォントを選ぶ時は使う文章が読ませたいターゲットに対して適切な内容(専門性の高い用語を使わない)で、簡潔にまとめられていることも大切です。どれだけ視認性・可読性を意識したデザインだとしても、文章の内容がわからなくなってしまうと要素を使用する意味がなくなってしまうため、気をつけましょう。

 

まとめ

  • 文字のデザインは「見やすさ・読みやすさ・わかりやすさ」の3つの要素が重要
  • どの要素を優先させてフォントを選ぶのか、制作の目的や状況によって柔軟に調整しましょう
  • 視認性をあげたいなら「色・強弱」を意識する
  • 可読性をあげたいなら「情報のグループ化・色・余白・強弱・配置」を意識する
  • 判読性をあげたいなら「誤読しないフォント選び・強弱・ターゲットに合わせた文章」を意識する
  • 読ませたいターゲットに対して使う文章が適切な内容(専門性の高い用語を使わない)で、簡潔にまとめられていることも大切

いかがでしたか?デザインを使用する媒体や使う文章の訴求目的などによって、どの要素を強調するべきか判断し、是非この考え方を使ってみてくださいね。

次回は「フォント・太さの種類とそれが与えるイメージ」について解説していきます。制作イメージに合ったフォント選びについて、学びましょう。

KenToでは、様々なジャンルのバナー・動画クリエイティブ、ランディングページ制作などを承っております。こちら以外にもご希望があれば臨機応変に対応いたしますので、是非お気軽にお問合せください。

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